【作品紹介】チャイナブルーの狂騒。
《ストーリー》
『感情の一方通行』『殺し合い』『抗争』
20世紀初頭。とある邸宅にて一人の魔術師が殺された。犯人は彼にまつわる三人の男女。黒髪の男・睿玄、赤い返り血の食人鬼・紅雨、白い妙薬の女主人・皓珠。
利害の一致で一時的な同盟を組んだ彼らだが、目的を達成するやいなや、殺し合いを始める。強い想いを注ぐ彼、または彼女のために。
それぞれの思惑と本性が交差し、それは周囲を巻き込んだ狂騒へと発展する。
Beast Of The Operaと世界観を共有する、ファンタジー小説。
《登場人物》
〈紅雨〉
九龍街の食人鬼と呼ばれる青年。孤独に生きてきた自身の存在を認めてくれた睿玄を慕っているものの、受け入れてもらえないでいる。
〈王皓珠〉
中華マフィアの女首領であり、殺された魔術師の寵姫。小柄だが自身に満ちあふれた女性。紅雨に対し、異常な執着を抱く。
〈魏睿玄〉
美しき劇作家の異名を持つ殺人鬼。美しい黒髪の青年の容姿をしているが、それは魔術で偽った姿。皓珠に愛情を抱いている。
〈張思偉〉
睿玄の幼馴染みであり共犯者。睿玄に対し依存気味で、自己肯定感の為に彼の犯行に関わり続けていた。
《世界観》
『魔書世界』
人類の殆どが、魔術と呼ばれる現象を操作できる世界。その中でも、魔術を使えない者がいた。彼らは『獣の病』と呼ばれる奇病を患っており、魔術の代わりに常人ならざる能力を保有する。
そして『獣の病』の罹患者の体からは、『魔書』という魔術器具が作られる。『魔書』は通常一人では行使できない強力な魔術を扱うことができる、貴重な品だ。その性質のせいか、『獣の病』の罹患者達は、古くから『素材』として命を狙われ続けている。
この世界では、『魔書』の素材となる『獣の病』の罹患者、『魔書』を製作する『装幀師』、そして彼らを周囲に生きる『魔術師』達の織りなす物語を描く。
《BOOTH》